ユリ熊嵐のタイトルの由来は何?【ユリ熊嵐考察】

『少女革命ウテナ』『輪るピングドラム』の幾原邦彦監督の新作として話題なのが『ユリ熊嵐』。幾原監督らしいケレン味に満ちた世界観と、伏線を多く匂わせるストーリー、そして象徴的で意味不明なシーンの連続でよくも悪くも話題になっています。 さて、タイトルの『ユリ熊嵐』。ここから読み取れるタイトルの由来を考察してみましょう。

ユリは百合要素のユリ

『ユリ熊嵐』のキャラクター原案は、数多くの百合作品を描いていることで知られる森島明子先生です。

主人公の椿輝紅羽は、泉乃純花と恋愛関係にある百合少女。そして、クマの王国の姫・百合ヶ咲るるも、同じクマ少女の百合城銀子に百合的感情を見せ、射殺された百合園蜜子と百合川このみも百合関係にあったような描写がありました。

幾原監督といえば、これまでの作品でも百合を匂わせたり、百合キャラを出したりしてきており、また百合アニメ『青い花』では、やたらエロチックなオープニングアニメ演出をするなど、百合へのこだわりが感じられる監督さんです。

作中でいくども言われる「スキをあきらめない」というセリフも女の子同士の間のことであり、紅羽と銀子・るるが今後どのように百合的な関わり方をしていくかが注目されます。

熊は人を食べるクマ

『ユリ熊嵐』は、小惑星「クマリア」が爆発した後流星群となって地球に降り注ぎ、クマが人を襲って食べるようになった世界が舞台です。紅羽は母親と恋人をクマに殺されて復讐心を持っています。

実はクマリア爆発前から、手足と耳がクマのクマ人間が存在したというファンタジーな設定が明かされましたが、クマ側の主人公銀子とるるにもいろいろ謎があるようで、クマの存在はこのアニメの核となるものです。

嵐はいじめを指す透明な嵐?

紅羽が通う学校では「透明な嵐」という現象が起きています。

実のところこれは、空気を読んで周囲に馴染み「透明な存在」となることが正しく、空気を読めないのは悪として弾劾するいじめの儀式のことであり、何人かの少女がこの透明な嵐によってクラスから排除されるといういじめを受けているようです。

小説『羆嵐』との関連性は?

まだ確定しているわけではありませんが、大正4年に北海道で発生した2m70cmもの巨大ヒグマが村を襲い、10名の死傷者が出た「三毛別羆事件」を描いた吉村昭のドキュメンタリー小説『羆嵐(くまあらし)』との関連を指摘する意見もあるようです。

タイトルと、そしてクマが人を襲うという内容は似ています。

また、「熊嵐」にはクマを仕留めたあとに起こる嵐という意味があるそうで、人間界に潜入したクマたちが撃ち殺されていくという内容に符合しているかもしれません。

単純に考えて『ユリ熊嵐』の中の百合、クマ、嵐それぞれの要素が作中で描かれていることは確か。

とはいえ「断絶のコート」の存在、ユリ裁判やユリ承認など、明かされていない謎はまだまだあります。

今後の展開ではそうした単純な三つの要素の寄せ集めという以上のことが判明する可能性もあります。

エムキャス